その3,ムサシについてちょっと…

私は子どもと見るアニメのなかで、「女の子」の規範や価値観がどう表されているか 時々 気になる。 

とくにギャグの場面で ヒロインが叫んだりする「 顔は 女の命よ !」という言葉は、「 人形は、顔が命 」という雛人形製造会社のCMのコピーが重なって見えて、気になる。 
「女は見た目だけが大事」と、声高く叫んでいるようで、すごくいやだ。
( 思春期の恨みです、はい。)
もっと言えば、「女は鑑賞されるだけの客体でなければならない。
自分の意思で行動する主体を持ってはいけない」という価値感の表象ではないか。(ああ、えらそぅ…)

だから、ありふれたギャグにすぎなくても、ムサシがニャ−スに顔をひっかかれたりするギャグ場面で「なにさらす! 顔は 女優の 命じゃ!」と叫んでいたのは、アニメの作り手の、ムサシをタダの女にしたくないという苦心が見えるようで、嬉しかった。
ムサシは悪役であることを十分意識して生きている女優というところか。

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