森絵都の小説を読んだ
「ファン アート」とは、既存のアニメや小説などのキャラクター類をもとに、ファンが勝手に描きおこしたイラストを指す一般的な英語です
森絵都の小説

「つきのふね」
講談社1400円+外税
1998初版

「宇宙のみなしご」
講談社 1300円
1994初版

「カラフル」
理論社 1500円+外税
1998初版

ハリポタもいいけど、日本のジュブナイル(少年少女向け小説)っていいなーと久々感動した。
なんたって作品の主人公たちが吸っている空気が今、ここの、自分の知っているニッポンのどこにでもある空気で、その風景は自分のよく見知っている景色。書かれている言葉は翻訳ではなく作者の手によるもの。読者として、するすると読み進めていけることの快感すら覚えてしまった。

中学高校生向けの読み物(3冊とも主人公は中学生)で、自分のようないいトシした大人が手に取る本ではないかもしれない。(それならいいトシした大人の課題図書ってあるのか<自分)
 なぜ手にしたかというと、自分と同じ、小学生の子どものいる同世代の女性で、本やマンガが好きで、大人向けに好きな絵本の紹介などのサイトを開いているネット友達がいたからだった。彼女が日記で、森絵都の「つきのふね」を読んで「ぼろぼろ泣いた。心のふるえる本です。」と書いていたので、図書館に行った折り借りてみる気になった。

「つきのふね」でネット友達が泣いたところとはべつのところの、「(みんな)あいまいにおかしいんだ」というフレーズに私はほっとした。こういう、ひと昔前だったら不良少女(すごい古語だ)の範疇に入れられたであろう中学生が今は主人公になれるんだなとも思う。「つきのふね」が面白かったので「宇宙のみなしご」「カラフル」と、読んでいった。上に描いた、中学生の自分の姿みたいなのは「ちび女」で、「うるさい」「しつこい」佐野さんです。メガネをかけてるとは作中、一言も書いてなかったが、私にとってはなんだかこういうイメージ。 下のイラストも「宇宙のみなしご」の飯島さん。
エアロビクスをする白熊に取り囲まれる飯島さん


 下 「カラフル」のガイドさん
大島弓子のマンガみたいだなーというのが読み始めたときの感じ。これはネット友達も言っていたが、日本の70年代後半から90年代前半にかけての少女マンガを栄養にしてきた世代が長じて描いた、いや書いた小説だと思う。マンガ世代の書いた小説だなと思わせる表現があちこちにある。
Pさま
02,11, ハードカバーの本は高いので、3冊とも図書館で借りて読了。k's page - 2