=閑話休題= 身近にあった連鎖

友人の子ども、男の子Bちゃん(5歳)は父親に遊んでもらったことがない。
子ども嫌いというより子どもに無関心で、彼が大学生の時に3つ年上の奥さんが妊娠して結婚する。
奥さん(私の友達)は、ある日、生後半年のBちゃんと彼を家に置いて買い物に行く。
2時間後に帰宅した彼女は、1階の夕暮れの部屋で泣いているBちゃんと、2階で
昼寝している夫( 赤ん坊の泣き声がうるさいので2階に行った )を見つける。
( 彼女はその光景を思い出すと情けなくなるという )

彼女は夫になぜそんなに子どもに無関心なのかと聞いた。
すると夫(推定25歳)が言うには
「僕は一人っ子で、子どもの頃両親は忙しかった。僕も自分の父親に遊んでもらった覚えはない」

 それで彼女は、彼の父親(Bちゃんの祖父)のところに聞きに行った。
なぜ自分の息子と遊んでやらなかったのかと。
するとBちゃんの祖父(推定50歳)が言うには
「私が小さいときに私の父親は早死にした。だから私も自分の父親にかまってもらったことはない。
だから息子をどう扱ってやったらいいのかわからなかった。」と。

ウソのような本当の話。なにかしらの連鎖はあったわけか。
さいわい児童相談所の知り合いが「 父親の愛情不足は母親が補えるから大丈夫」と
言ってくれたので、彼女はとりあえず安心している。