東北・関東大震災の被災者の皆様の安寧を祈ります。
福島の事故の一刻も早い安全な収束を願っています。

おかげさまで私は都内に住んでいて、無事です。
しかし、震災以来、精神状態がジェットコースターのように上がったり下がったりを
繰り返して不安なので、気を紛らわすために 落書きしてみました。

あくまでもオタクな人間が気を紛らわすために描いたシロモノです。
見ていて不快になられた方はどうぞ遠慮なく引き返してください。

牛乳から放射性ヨウ素が出て、出荷停止

日常


ひょっとしてこれは、マイケル・サンデル教授の白熱教室の暴走列車のお題と同じ?
■人影絶え、漂う異臭 (読売新聞 - 04月08日 )
 福島第一原発から約6キロにある福島県浪江町の請戸(うけど)漁港に入った漁業男性が読売新聞に、震災から時間が止まったままの港町の様子を語った記事。男性は3月23日に港に置き去りにした船が心配で戻り、津波で崩れ、遺体も置き去りにされたままの町を見てきた。(そのときの放射線量の検査では、問題はなかったそうだ。)

「最初の2日だけでも我慢して捜索すれば、助かった人がいたはずだ」と嘆きの声が載っていたが、確かに地震から48時間以内が生存者を救える期限だ。が、3月11日の原子力非常事態宣言が出た時点でそれは不可能になった。(決して被災者の遺体を放置してよいと言うわけではないが)「我慢して捜索する」選択肢を「国の判断で」やめさせたのは適切だと思う。

ネットでそれとは別にこんな意見もみかけた。
「必要なのは最悪の事態を想定して万全の構えをしくことなのだから。」
 多分こういう考え方にのっとり、フランスのサルコジ大統領は地震直後から最悪の事態を想定して在日フランス人に退避勧告を出し、帰国する仏人のための特別機も出した。

3月11日の原子力非常事態宣言と退避命令も、最悪の事態を想定して、直近の港町の救助はあきらめたということだ。

ひょっとしてこれは、マイケル・サンデル教授の白熱教室の暴走列車のお題と同じではなかろうか。
− ブレーキの利かない列車で、そのままいくと線路の先にいる5人の命が失われる。ハンドルをきって別の線路に入ればそこでは一人の犠牲ですむ。はたして車掌は犠牲者の少ないほうに、ハンドルをきるべき、否か −

 48時間以内に浪江町の救助に入れば、助けられた人がいたかもしれない(いないかもしれない)。しかし、最悪の事態が起きれば、救助に入った自衛隊やレスキューの人たち(先の記事のような行き残った町の人たちも捜索にあたるだろう)が大量に被曝して命を危険にさらす可能性がある。3月11日はそういう事態だった。

犠牲者がより少ないほうに舵をきり、場合によってはうらまれるのが為政者の務めだろう。

暴走列車のお題の実例など実際になかなかあるものではないと思ったが、私は小学生のとき、巴里夫の少女漫画でそれを見ていたことに気がついた。(「りぼん」か「なかよし」掲載の「陽気な転校生」だったかも。)
 ダムの建設現場のようなところで、作業員たちが沢山いる。そこに落石があり、逃げ遅れたひとりが岩の下敷きになる。「助けてくれ」と下敷きになった男の声に、逃げ延びた作業員たちが気がついて、駆け寄ろうとする。
と、そのとき石がからころと落ちる音を聞いた現場の監督が「待て!」と作業員たちを止める。数分後、落石はないようだと判断して「よし」と声をかけ、作業員たち皆でかけつけるが、岩の下敷きになった男の人は既に死んでいたーというエピソードがある。そして、下敷きになって死んだ男の子どもと、作業員たちに静止の判断をかけた監督の子どもがともに小学生で、同じ教室にいて、監督の子どもが「人殺しの子ども」として周りからいじめられる。
 詳しい結末は忘れたが、その現場監督と小学生の子どもが、岩の下敷きでなくなった男の葬式に訪れる場面もあったと記憶している。で、その監督の男の人はそのときの判断をした自分について、間違っていないことと、その責任を引き受けるという態度をとっていたので、その子どもは迷わずにすんだように思う。
 小学生女子にこんなマンガを読ませたマンガ家の巴里夫さん、偉大です。

>事態をより重大に捉えた情報を重用するべきなのですよ。
これはどうなんだろう。考え中。
「最悪の状態を考慮に入れつつ最善の状態を目指す。キャプテンなんて因果なペシミスト(悲観主義者)さ」というせりふが「樹魔」にあった。

最悪の状態を想像して逃げる人と、ほとんど深刻にならずに逃げない人というふうに濃淡ばらけていたほうが、「出口に全員が殺到して全員共倒れ」という状態になるよりいいのだろう、きっと。

他人が何を食べようと食べまいと口出しをするまい。
他人が自分と同じ”信仰”(シノドス読み、やっぱりこれは、信仰の域だと納得した)をもってないからと言って嘆かない。怒らない。笑わない。
そんな自分に、はははははは(笑)


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